私の著書百冊パーティ
五月の、恒例の公園パーティを終え、七月には、私の著書百冊突破記念パーティをヒルトンホテルで開催した。
参加者は、我が官能倶楽部や画家、編集者、鈴木邦男氏、根本敬氏、友沢ミミヨ氏など、お馴染の面々や友人たちが百人以上集まって下さった。
司会は立川談之助師匠。乾杯の音頭にレオ澤鬼画伯。そして挨拶が、館淳一氏、唐沢俊一氏、鈴木邦男氏と続き、やがて彼の番になり彼が壇上に。
「こんなに多くの方がいらっしゃいますが、人を殺して食ったのは私だけでしょう」
うひゃあ! 言ってくれた。
会場のざわめきは言うまでもない。
しかし多くの人に会えて嬉しい日だった。
秋には、彼と一緒に、佐藤寿保監督の映画「やわらかい肌」に出演。二人ともワイドショーのコメンティターの役だったが、彼の演技はなかなか上手いのだ。
そして平成十年(一九九八)になった。
また彼の絵を借りたいと言ってきた人がいた。合田ケムリさんという女性で、芸術のイベントに展示したいという。
私は、絵に関してはトラブル続きだったから断わったが、彼女は熱心だった。私は仕事に忙しく、かなり冷たくはねのけた。それでも彼女は諦めないので、預り証を出せと言って貸すことにした。後日、絵は返却され、非常に丁寧なお礼もされ、ああ、誠実な人だ、と好印象を持った。絵のことで、唯一の爽やかな思い出となった。
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