ケンペーくん
十一月十日。東中野にて、また彼のイベントが行なわれた。私は藍川京さんと出席し、A先生も来ていた。さらに「創」の篠田編集長に一水会の鈴木邦男氏。
私は、睦月影郎というポルノ作家の傍ら、本名にて「ケンペーくん」という過激軍国マンガを書いていたから、前から鈴木さんにはお会いしたく、念願かなって自費出版の「ケンペーくん」を一冊お渡しすることができた。
その縁もあり、私と彼は一水会の忘年会にもご招待してもらった。
のち、「ケンペーくん」はクイックジャパンの創刊号でも取り上げられ、ジャパンミックス社からも正式に出版される事となった。そのときの帯カバーの推薦文を書いてくださったのが唐沢俊一氏、根本敬氏、そして鈴木邦男氏であった。
さらに「ケンペーくん」が雑誌GONに連載される事となり、ほぼ同時期、私はケンペーファンを募って軍歌大会を開催した。
毎年、春と秋の年二回、会員が日本陸海軍の軍服を着て、忘れ去られようとしている日本軍歌をひたすら歌おうという会だった。軍歌一千曲を網羅した特製の軍歌集も作成し、伴奏にはゴールデン街の流しギターのベテラン、故・ジローさんをお招きし、ゲストには毎回、A先生、鈴木邦男氏、唐沢俊一氏ほか多くの方に御越し頂いた。そして、その中に、軍歌には何の興味もない彼も、常に出席していたのだった(註・現在この会は、一切ご参加者の募集は行なっておりませんので、お問い合わせはご遠慮ください)。
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